資金繰りが回らないと悩んでいる経営者必見!下手でもできる資金繰りのポイント5選!

資金繰りは企業経営者・経理担当者特有の悩みです。経理担当者の場合は最悪の場合でも会社が倒産しても転職すれば良いだけですが、経営者の場合は会社の業績が悪いと銀行からも文句を言われるかもしれませんし、連帯保証人として借り入れを行っている融資もあるはずなので非常に大きな悩みとなります。

しかし、経営者にならない限り、経理部門でも経営層にでもならない限りこの深刻さはわかりませんし、実践的な資金繰りの方法を学べる場もほとんど存在しません。

本記事では資金繰り対策について何をしたら良いのかわからないという企業経営者や経理担当者に対してポイントを5つに絞って資金繰りのコツについて説明します。

 

まずは資金繰り表を付ける事が重要

まず5つのポイントを説明する前に、資金繰りを改善するための前提について説明します。資金繰りを改善するためには資金繰り表を作成する必要があり、資金繰り表は無ければいつどの位の資金が必要なのかという判断ができません。

この資金繰り表は日頃記帳している仕訳や損益計算書の試算表とは異なります。損益計算書の売上や費用が発生するタイミングと実際の資金繰りとして入金・出金されるタイミングは異なります。

例えば6月に50万円で仕入れた商品が100万円で売れたとします。この時に6月の売上は100万円、売上原価は50万円となりますが、実際の現金の動きは必ずしも6月に100万円が入金されて50万円が出金されるわけではありません。

例えば、3月に商品を現金で仕入れたならば出金のタイミングは3月に50万円となります。売上について売掛金取引で入金が8月になるのならば、8月に100万円が入金となります。

つまり帳簿上は6月にすぐ差引50万円が入金されたように見えますが、実際の現金の流れとしては3月に50万円がなくなって8月にやっと100万円が入金されたという事になります。

このような理由から貸借対照表や損益計算書を使う為ではなく、実際にいつ入金されていつ出金されたのかと言う現金の流れベースでの記録をつける必要があります。

このような現金の流れに関してまとめた表を資金繰り表と呼びますが、資金繰り表で資金繰りに問題が発生している事に気づいた上で行える対策は大きく分けて5パターンしかありません。その5パターンの対策について説明します。

 

【ポイント1:運転資金を増やす】

まず、一番オーソドックスな方法が運転資金を増やすという事です。銀行融資やビジネスローンを使って運転資金を増加させる事ができます。

閑散期で売上が少ないので一時期的に手当てをする運転資金が必要であったり、事業拡大に伴い毎月の運転資金が増加したりする場合はこの対策を行う事になります。

ただし、銀行融資やビジネスローンはいつか返済しなければなりません。本質的には毎月きちんとした営業利益を出す事が必要ですので、事業として構造的に赤字が発生している場合は他の対策を行う必要があります。

 

【ポイント2:入る現金を増やす】

2つ目の方法として考えられるのが入る現金を増やすという事です。そもそも事業として損益分岐点に達していない場合は本質的には売上拡大を行うしかありません。営業やマーケティングを駆使して売上を増やす必要があります。

ただし、費用をかけずに売り上げだけを増やすのは困難です。これまで行って来た事業の延長上では営業マンを増やすかマーケティングに費用を掛けるかしか選択肢がないからです。

資金繰りに問題が発生している中、現金を掛けずに売上を拡大するというのは創意工夫が求められます。

資金繰りが悪化してから売上を増やす対策を行うのは非常にリスクが高いので、資金に余裕がある時に入る現金を増やす対策を行った方が良いでしょう。

 

【ポイント3:早く現金が入る様にする】

他に入金に関する対策として挙げられるのが、早く現金が入るようにするという事です。例えば取引先と交渉して売掛金の回収サイトを早めたり、ファクタリングや手形割引を使って債権を即現金化したりするという方法が考えられます。

損益計算書上の数値は変わらないので、軽視されがちですが入金のタイミングは非常に重要です。黒字倒産する会社は、事業は順調だけれども現金の入金のタイミングが遅くて倒産してしまいます。

売上が大きくなればそれに伴って売上原価も大きくなります。急拡大した事業の場合は、毎月売上原価が大きくなっていきますが、売上が入金されるのが後になるので、事業者に要求される在庫資金がどんどん膨らんでいきます。

そして事業が拡大していても在庫資金を工面できなくなったときに黒字倒産となってしまいます。

このような理由から現金が早く入る様にするという事は常日頃から気をつけておいた方が良いでしょう。ファクタリングは手数料が高いから危険だと思う人もいるかもしれませんが、粗利率が高くて事業の拡大スピードが早い場合、ファクタリングで運転資金を作るのは非常に有効です。

 

【ポイント4:出ていく現金を減らす】

4つ目の対策は出ていく現金を減らすという事です。この手法は重要で、5つの対策の中でもすぐに効果が出ますし、簡単に実行する事ができます。削減しても問題ない経費は削減してしまった方が良いでしょう。

ただし、コスト削減を目指すあたり、会社の業績に影響を当たるものまでカットしてしまうと経営に大きな打撃を与える事になるので注意してください。

例えば、営業成績の優秀な営業マンの人件費が高いからと言って、その営業マンをクビにしたり給料をカットしたりすると営業が売上を作れなくなってしまうかもしれませんし、事務の外注をカットして内製化すればかえって事務上のミスや手間が掛かって会社運営に支障をきたすかもしれません。

コストだけを見るのではなくきちんと費用対効果を検討した上でコスト削減は行った方が良いでしょう。

 

ポイント5:現金が出るのを遅くする

5つ目の対策として挙げられるのが現金を出るのを遅くするという事です。例えば、すぐに現金で費用を支払うのではなく、売掛金や手形、クレジットカード払いにすれば支払い時期を伸ばす事ができます。

ポイント3と合わせて、現金が先に入って、後に出金されるサービスは非常に潰れにくいと言われています。

今でこそ本屋は潰れていますが、昔の本屋は再販制度によって価格が決まっており、委託販売なので本が売れてから出版社や取次店に代金を支払えば良かったので、手堅いビジネスの1つだと言われていました。

直近の資金繰りが危ない企業はリスケ交渉などを行って、直近の現金の流出を食い止める必要がありますが資金繰りに余裕がある企業でも日頃から現金の出が遅くなるように交渉を行った方が良いでしょう。

 

【資金繰りのポイントまとめ】

以上のように、資金繰りが下手で回らないという経営者や経営担当者向けに5つの対策について説明してきました。なかなか習う機会が無いしお金が絡む事なので資金繰りは難しいと思う人も多いかもしれませんが、本質的な対策は上で説明した5つのパターンしかありません。

そして、5つのパターンのどの手法をどのタイミングで使うか経営者や経理担当者の手腕が問われています。コスト削減ばかりすれば事業が失速するかもしれませんし、現金が出るのを遅くする為に取引先との条件交渉で強気に交渉しすぎれば取引先が取引を減らしたり打ち切ったりするかもしれません。

また、売上をあげようとしても本当に資金繰りが危ない時は対策に費用がかけられませんし、入金のタイミングを早めるためには取引先に上手く交渉する必要があります。

重要なのは適切なタイミングで適切な対策を打つ事で、本文中で説明した5つの対策をベースにその時々で最適だと考えられる対策を行ってください。